猫が見る夢

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 誰だい? 僕のことをかわいい猫ちゃんだなんて言ったのは。  夢の中で僕はチーターになるのさ。  小さな頭に長い手足。キュッとくびれたお腹、しなやかな筋肉。  それからイカした水玉模様!  ブッシュの陰から飛び出して、時速100キロでインパラやガゼルを追いかけ回すんだ。  僕はチーター、大草原のハンターさ。  パパが振り回してくれる、カシャカシャ音がなるおもちゃ? 馬鹿馬鹿しい!  ママがお皿に入れてくれる、チキン味のカリカリ? 却下!  カナチャンが毎日取り替えてくれる、かわいいリボンの首輪? とんでもない!  あっ、カナチャンが草原の真ん中でおいでおいでして笑ってる。  大好きなカナチャン。  でも油断は禁物、今日の僕はワイルドなチーター、危険な男さ。  僕はカナチャンに飛びかかって  その柔らかいのどぶえを噛み切って  倒れたところにのしかかり  ちっぽけなお腹を食いちぎり  はらわたを引きずり出して  食ってやるのさ!  ニャオー! アオーン! 「ママ、ちー太がねんねしながらニャーンって言ったよ」 「あらあら、きっと楽しい夢を見ているのね」 「かわいいね」
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