ほんの悪戯心が

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ほんの悪戯心が

「う~・・・」 と優輝が唸った。 「クスグッたいか!?」 「うん・・・」  凱は両手で、まるでマッサージをするような手つきで、ゆっくりゆっくり撫ぜてみた。そうして優輝の乳首に向かって指先を進めて行った。  優輝が股間をモゾモゾさせた。 「うぅ~ん・・・」  膨らんでいるのがわかる。  さらにゆっくり、少し強く、徐々に徐々に擦り上げ、撫ぜ、弄ぶように力を入れたり抜いたりしながら、乳首と乳輪の周辺を擦り続け、声が漏れ始めてきたのを確かめるとそっと固くなっている乳首を摘まみ、撫ぜ、その周辺を揉みしだくように指先を這わせた。ねっとりしっとり焦れ焦れな感じで動かして行った。  目が合った。微笑んだ。優輝はトロンとしている。  乳首をただもう弄ぶように揉み、摘まみ、撫ぜ、弄った。優輝の手が自然と自分の股間に向かって動くのに合わせ、チャックを降ろし、その手を添え、先端を動かしてやった。  その瞬間自ら激しく右手を動かし、優輝はもう一気に走り出した。  誰にも見つからないように、ちょっと覆いかぶさり、その乳首を口に含んだ。舌で突いた。そして吸った。甘噛みした。その瞬間、 「あうっ・・・」 と声がし、優輝が迸った。 「!」  もうそれはとめどないような量で、下着を濡らした。 「俺・・・俺・・・」  優輝はどうしてこんなことを、こんなところでしてしまったのか、もうまったくわからないというような表情で凱を見つめた。  凱がそっと体操着を降ろし、自分のタオル地のハンカチを優輝の下着を包み込むように重ね、 「ちょっと調子に乗りすぎたかな」 と呟いた。  でも優輝は、 「こんなに気持ち良かったことはじめてだったよ」 とホントのことを口にした。 「おまえが女の子だったら、付き合うし、彼女にするのにな」  凱が淋し気に視線を落として呟くと、 「俺とこうしている時だけ、俺のこと女の子だと思ってくれていいよ、俺、女として凱のこと好きになるから」 「!」  凱が優輝の手を握った。  優輝が強く握り返した。  優輝は股間の冷たさに、とんでもない歓びを実感していた。  笛が鳴った。  なんだか辺りが騒々しくなった。  ベンチから起き上がって、二人は、何気ない感じで、みんなが集まっている方へ進んで行った。
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