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「わたしは、可能性なんて狭くていいです」
アカリはティーカップを揺らす。
紅い波がティーカップの外に出たがっていた。
――アイシテル
「答えも一つで十分です」
――アイシテル
「楽だから、便利だからなんて、想ったりしませんよ。
ぜったい」
――アイシテル
「だって、そんなに考えてくれているって、
ことなんですから」
アカリが珍しく真面目な様子だったからか、
博士の悩みにあふれた表情が変わった。
実際、それが表すところは”驚愕”だった。
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