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「かわいいねー、君達―。名前を付けてやろうか。そうだなー。
君はミミちゃん!
君はシアちゃん!
君はリノちゃん!」
――オウ、イエス
――テンキュー
――ハローワールド
「君はヒュー君!
君はオー君!
君はスー君!」
――承知
――ありがたき幸せ
――Hahaha
ゲルヒトデ達は収縮と膨張を繰り返し、喜びを表現した。
「良き良き」
アカリはスキップしながら水槽を後にした。
――オウイエス。マイネームイズミミ。カベニ”ミミ”アリッテネェ
――拙者、ヒューと申す
――シア殿、わたしはオーと申します。以後、お見知りおきを。
――オーケイ
――ハローワールド!
――Hahaha!
人間がいなくなった無音の水槽室。
覚えたての名前を使いこなす、
アメーバのような、ヒトデのような何かの声だけがあった。
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