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 受験勉強で頭がおかしくなっているのかもしれない……。私はこれからとんでもないことをしようとしているのだ。  優樹さんの部屋の前でため息をついた。さっきヘアサロンで髪を染めた。おばあちゃんの猫のミーちゃんと同じ色のボアコートに身を包み、まるで猫の耳のように頭にお団子を作った。  要はこうだ。私はミーちゃんの化身。優樹さんに会いたいと言っているおばあちゃんのために、ミーちゃんが人間になって会いにきた……という設定。  とはいえ、大の大人がこんな子供染みた設定に引っかかってくれるだろうか……でもここまで来たし、もうやるしかない!  深呼吸をしてから、意を決して呼び鈴を押す。しばらく待ってみたけど応答はない。  帰っていないんだ。でも今日は遅くなってもいいように、友達の家に泊まると嘘もついてきた。いざとなれば、おばあちゃんのところに行こう。  そしてドアの横に座り込む。私は猫のミーちゃんなんだから、これくらい平気。でもすごく不思議な気分。私こんなことまでして、優樹さんに会いたいって思ってる。
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