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* * * *  この髪の毛じゃ家には帰れないし、仕方なくネットカフェでシャワーを浴びて、おばあちゃんの家に行くことにした。  いつものように玄関から中へ入ると、居間から話し声がする。静かに近寄ると、おばあちゃんと優樹さんだった。 「あの子、すごくいい子よ。ただねぇ、今手を出したら犯罪になっちゃうわね〜」 「あのね、あの子俺より七才も下だよ。手なんか出すわけないじゃない」 「あら、意外と女の子って大人なんだから。今度ちゃんと話してごらんなさいよ。優樹の方がメロメロになっちゃったりしてね〜」  近付こうとしたら、急に廊下の板からミシッという音が響いて飛び上がったが、バレてはいないようだった。 「そうだ。スーパーの焼き芋が焼きあがる時間だわ! 優樹、ちょっと留守番しててくれる?」 「えっ、いきなり⁈」 「あそこの美味しいのよ〜。たくさん買ってくるから待ってなさい!」  もしかしておばあちゃん、私の存在に気付いてた? もう私のことはバレているし、二人で話せということだろうか。  私は隣の部屋の襖を開けて中に入ると、彼の死角になる位置からそっとこたつに入り込む。  ゆっくりと振り向いた優樹さんが驚きの表情を浮かべた。 「あの……今朝はすみませんでした……! 夜もお部屋に入れていただいて……その、お、重かったですよね⁈」 「別に重くはなかったよ。それよりも、女の子があんな時間に外で寝てたら危ないから、もう絶対にしないようにね。世の中には悪いことを考える人だっているんだからさ」 「それは……!」 『あなたに会いたかったから』と言いかけて、慌てて口を閉ざした。
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