Reborn on the MarsⅢ 夜の女皇

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Reborn on the MarsⅢ 夜の女皇

『トリニティ・ブラッド』シリーズの長編、R・O・Mの3作目。 紹介するなら1作目じゃないのかというツッコミは不要です。 何故なら、この3作目「夜の女皇」には、好きなキャラばかり出てくるから! そんなわかりやすい理由なのです。 まずはあらすじから……。 ――ミラノ公の密使として真人類帝国入りしたエステルとアベル。しかし、人類圏とかけ離れた異境文化に戸惑いを覚える間もなく、エステルは皇帝暗殺計画に巻き込まれてしまう! 一方、単身、皇宮に潜入したアベルは、女帝ヴラディカとの面会を果たすが……。 トリブラのジャンルは何だろう……男性向けラノベの分類のようですけど、SFのようなファンタジーのような歴史も感じられる作品だし。 ≪トリニティ・ブラッド≫ 『世界すべてを巻き込み核兵器、細菌兵器などが飛び交った大災厄(アルマゲドン)の後、人類の文明はほぼ破壊され、人類の生存圏はヨーロッパ周辺にまで狭められ、文化・生活水準は中世まで後退した。 更に追い討ちを掛けるように現れた吸血鬼(ヴァンパイア)との戦いに、人類は教皇庁を中心として辛うじて勝利した。 しかし、彼らを完全に滅ぼした訳ではなく、ヴァンパイア達は真人類帝国を築き小競り合いを続けていた。 そして長い時の後、教皇庁と帝国の境、イシュトヴァーンに一人の巡回神父が降り立った時、時流は再び流れ出した。人類の遥か未来を描く遠未来黙示録。』 上記『』内はWikipediaより引用。 やはり、ヴァンパイア系のSFファンタジーという感じでしょうか。 話が変わって、トリブラの魅力はやっぱりキャラクターでしょうか。 主人公のアベルは190cmを越える長身で銀髪の神父。彼はAXという教会内の組織に所属しているのですが、AX所属の他のキャラクターたちも個性豊かで素敵なんですよ。 ライバル関係にある機関や、敵側にも魅力的なキャラばかりで語りきれません。 若干、漫画版と混合してしまっているかもしれません……そもそも、2002年に刊行された作品で、20年ほど経っているっていう。 そして、作者である吉田直先生はお若くして亡くなられています。 トリニティ・ブラッドという作品は、未完のまま幕を閉じてしまいました。 他にも未完決のまま作者が亡くなった作品も多数あることと存じますが、やっぱり学生時代夢中で読んでいた作品が完結することなく終わってしまったのは悲しい。 人間とヴァンパイア――短生種(テラン)長生種(メトセラ)が共存できる未来が見たかったなぁ。 本当に。本当にそれだけです。
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