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CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
ドラマにもなった内藤了先生の『猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』シリーズの2作目です。
1作目の「ON」、2作目の「CUT」、3作目の「AID」と、10作続きます。また、他キャラに焦点を当てた外伝みたいなのも出ています。
何で2作目なのかというのは、前回のトリブラでもお察しの通り、一番気に入っている話だから。
内容、傾向はタイトルどおり「猟奇犯罪」に関わるもので、角川ホラー文庫さんから出ている通りホラーミステリみたいな感じ。
それでは、あらすじを。
廃墟になっている洋館から見つかった何体ものミイラ化した女性の遺体。
それらはすべて体の一部分が欠損していた。猟奇犯罪捜査班の藤奈子らの捜査によって浮かび上がる意外な容疑者。
果たして犯人の目的は?
この藤堂比奈子シリーズは、実際の猟奇事件が元ネタになっているのかなぁと思う事件が多く、事件を通して人間の怖さがわかるホラー作品だと思います。
CUTでは、女性たちの体のパーツを奪い、加工してボディースーツを作っています。
その女性の一番美しいパーツを奪うこと、そして加工すること――犯人の目的がわかるとゾッとする。
人間の遺体を加工した犯罪者にエド・ゲインがいます。映画などのモデルにもなっている殺人鬼でもあるので、知っているかたもいるかもですが。
犯行の目的やその他色々、CUTの犯人とは違いますが遺体の加工というところは共通しているなと。
シリーズを通して、主人公である比奈子や捜査チームの面々が成長していく様子を楽しめる作品となっています。
また、登場キャラクターの一部は別シリーズの「東京駅おもてうら交番・堀北恵平シリーズ」にも出てきます。
内藤先生の作品には、先生の出身である長野がよく登場するので、それもまた作品を読む上で楽しみなのです。
今回も解説未満な感想文でした。
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