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「ダイエットしろ、ったってなあ。どうすりゃいいんだろう」  いつものラーメン屋で大盛りを注文してから、おれは清水にぼやいた。 「毎日のように、ラーメン食いに来るのがダメなんだろうな」  清水の返事に、「たしかに」と答えた後、店内をそれとなく見回したおれは、その店には似つかわしくない若い女性客と目が合った。彼女は、あからさまに嫌な顔をした。  その表情は、昼間の森田さんの顔つきを思い出させる。 (そういえば……)  その女性客の態度は、会社の女性社員たちの、おれに対するものと同じかもしれない。おれは、ちょっと悲しくなる。 「ヤバいなあ。そろそろ現実を直視しないと」  ラーメンを食いながらダイエットを決意した。明日から真剣にやろう。
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