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「あ、男女の和平がいるぞー!相変わらず女々しいな」
(僕は…人間が好きだ。嫌いな奴もここにいるけれど)
「…僕は男だよ。確かめてみる?」
彼は驚いた表情をしていた。
笑いながら胸を張って反論した和平を見て。
「な…なんだよ…いつもは逃げるか何も言わないくせに…」
「そうだね。でももう二度と逃げないよ。それに…この体も好きになったんだ」
「ちっ!つまんねぇし…」
きっともう彼が和平をからかったりバカにする事は無いだろう。
和平はもう、逃げたり自分の体を恥たりなんてしないのだから。
「そうさ…この体も悪くない」
(学校…もっと好きになりたいな。きっと考え方一つで世界は幾らでも変わるはずだから)
白く艶々に輝く髪、透き通る様に白い肌。薄い灰色の瞳は空の青を映して爽やかな青色に染まった。
キラキラと輝いて世界の色に染まる瞳は、もうきっと濁る事は無いだろう。
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