水曜日のネコ

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「君達は大変だよね…世界はどんどん狭くなっていくだろう？広くなるのは僕達みたいな人間の世界だけで。君達みたいな動物達には僕達の世界ってどう見えているんだろうね？」

街は、形を変えていく。
大きなビル、町と町を繋げていく便利な電車に地下鉄、舗装された道。
人間が住みやすくなる度に、きっと動物達は少しずつ住みにくくなる。
でも…一緒に生きている。
動物達は力が弱いから、 自分達の世界を守る事も人間達に攻撃する事も出来ないんだ。
それでも…一緒に生きている。

「僕ね…たまに君が羨ましくなるんだ。人間はね…大変なんだ…色々と」

（ネコに愚痴っても何も変わらない。
だけど愚痴らせてくれよ？
今日くらいは…）

「君みたいにただひたむきに生きていければいいのに…」

温かい陽射しのせいだろうか？
それとも疲れていたから…？
和平はテラスでネコを眺めながらゆっくりと夢の世界へ誘われていく。