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オペラ座と赤死病の仮面
今日は少しユゴーから離れて、『オペラ座の怪人』とポー作品の驚くべきつながりについてお話しします。この話は『読書大発見ノート』にも同時記載します。
アメリカ作家のエドガー・アラン・ポーの作品に『赤死病の仮面』というものがあります。黒死病ならぬ「赤死病」から身を守るために避難していたのに、赤死病の怪人に人々が殺されてしまうという話です。
赤死病は英語で"Red Death"と書かれています。そして、なんとオペラ座の原作では、仮面舞踏会のシーンでファントムが"Red Death"をイメージさせる格好で登場するのです!
映画では、いつもは白い半仮面ですが、この時はおしゃれな白い全面仮面で登場します。しかし、原作では元が「骸骨のような黄色い顔」と書かれています。これが元の顔ですから、あとは恰好を赤死病の怪人にするだけでいいのです。なんと恐ろしい! クリスティーヌから"la morte rouge"、フランス語で
「赤い死」と呼ばれています。そう、『オペラ座』の著者ガストン・ルルーは、ポーの『赤死病の仮面』にオマージュを捧げているのです!
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