『家』

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 が、これはいつもの事なので僕は放っておいた。だって、この家にいれば安全なのだから! ……でも一応、アルフレッドの傍に寄っておいた。  途端、アルフレッドが僕に擦り寄ってくる。体は震え、顔を隠して何も見ないようにしていた。その体を僕は優しくさする。 「大丈夫だよ、アルフレッド。この家が僕達を守ってくれるから。雨に打たれても、風に吹かれても、雷が落ちても平気な家に住んでる僕達は幸せ者だね」  遠くの方で、微かに雷が鳴った気がした。 1986e340-5038-4ed2-b6b2-097cc4177033
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