『小説』

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 読み途中の所で栞を挟み、本を閉じる。すると、アルフレッドの顔が一気に安堵の表情に変わった。分かりやすいヤツめ。 「……あっ! 見て、アルフレッド!」  読書を強制中断させられて暇になり、この後何をしようかな? と何気なく窓の外を見たら、夜空に雲が一つも無かった。思わずベランダに出て、空を見上げる。アルフレッドもついてきた。  夜空には、本当に雲が一つも無かった。あるのは沢山の星と大きな満月だけ。こんな美しい夜をまじまじと見たのは何年ぶりだろうか。 「月が綺麗ですね」  僕の言葉にアルフレッドは首を傾げ、リビングに戻って行った。 a52a4244-759d-4146-a17e-5aefc4706099
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