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時計の短針が降下を始めた頃、私は筆を置いた。
この紙切れを彼女が読んだらどんな表情を魅せるのだろう。
丁度1年前に手渡したセーターを見た時のような笑顔か。
それとも最後にくれた手紙の如くシミだらけにさせてしまうかな?
もう遅い。答えの出ない問いに時間を割くのはやめにしよう
そう結論付けた私は、丁寧に封をして引き出しの奥に追いやった。
───────ふと外を見た時
答えが出たように思えた。
出来ることなら今すぐにでも答え合わせがしたい。
君が降らせたこの白い景色を飛んで
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