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ふたりの甘々な毎日🐱
毎日一緒にいたら、史哉さんはミュージシャンってことがわかった。
だから、いつもヘッドホン持ってカフェ来てたのね。
鼻歌はしょっちゅうで、たまに、ミイちゃん今のどう?って聞かれて、あたしの返事は相変わらず、みゃあ、だけど、最近は鳴き声に変化つけられるようになった。
ネコの技を高めてどーすんの、とは思うけど、目が覚めたら美衣に戻ってますように!と願っても…ミイのまま。
こうなったらもう、史哉さんがずっとミイを飼ってくれるのを願うばかり。
史哉さんはどこへでもあたしを連れてく(もちろん、お風呂とトイレ以外!)。
防音装置付きの制作部屋では、抱っこされてたり、史哉さんの奏でるメロディに心地よくなって寝ちゃったり。
仕事の打ち合わせのときは留守番だけど、スタジオのときは、上手にあたしを隠して連れてくの。
史哉さん、優しくてめちゃカッコイイのに彼女いなくて、あたしのことすごく可愛がってくれて、仕事仲間に、彼女みたいだな、って言われるのがうれしくてくすぐったい。
あ、人気商売だから彼女作らないのかな。
史哉さんはどんなに忙しくてもシャワーに入れてくれて、ごはん食べさせてくれる。
シャワーのとき、丁寧に洗ってくれるのはいいけど…憧れの人が手で洗ってくれるのって、恥ずかしいの極み!
だってね、「あ、やっぱお前メスか」って。
ミイの姿だけど恥ずかしっ…
「ミイ、今日さ」
って、1日のできごとを話す史哉さんに抱っこされて、なでられてるあたし。
いつの間にか呼び捨てなのは、親近感の表れよね。
「あのさ、ミイ、カフェにいた可愛い子知ってる?」
史哉さんを見上げて「みゃぁ?」って鳴いてみた。
「色白で、目が…ミイに似てんのかな。あの子が持ってきてくれるカフェラテ美味くてさ、なーんか癒されんの。店閉まっちゃってあの子どーしてっかなぁ」
史哉さん、それあたしのこと?
だとしたらその子はなぜかネコになって目の前にいるよ~、って言いたいけど、出てくるのは「みゃあ~」だけ。
ていうか今、可愛い子、って言ってたよね、もしあたしのことならめちゃめちゃうれしい!
美衣に戻れたら…なんて期待しちゃう。
最近は、史哉さんのベッドで、史哉さんに抱っこされて寝ることが多いの。
「かわいいな、ミイ」って史哉さんに抱きしめられて、史哉さんの匂いでいっぱいになって眠くなって…。
史哉さん、ミイ抱っこしてると癒されるってギュッてされて、すごーく幸せな毎日。
史哉さんと一緒にいられてうれしいけど、あたしこのまま、ネコなの…?
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