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グレーのざっくり春ニットワンピースに黒タイツ、ショートブーツも用意されてライダースジャケットしか原型を留めていなかった。
「今日はかっこかわいいロックコーデ！！うんうんやっぱりこういうの似合うんだよなあハルは！」
「俺としてはスキニーとハイカットスニーカーでもいいと思うけど、それだとハルちゃんカッコよすぎちゃうんだよ！！」
「いやだからなんで私の服にそこまで熱入れるの？？」
「「宝の持ち腐れって知ってる！？」」
陽樹といる時なんかTシャツショーパンが基本だし楽な格好が1番好きなんだけど、よく考えたらこれは私と陽樹もデート？になるのか。
「デートってもう少し気合い入れた方がいいのかぁ。」
「「当たり前でしょうが！！！」」
なんなのこの兄妹！！クローゼットあけてバッグまで漁り出したよ！！ごめん今日リュックで来ちゃったもんね！！なんかすまん！！！！
「ハルってあまり荷物多くないタイプじゃん？このバッグもう使ってないからあげるよ。財布とスマホ、ちょっとしたメイク道具くらいは入るから！！」
「ブランドのロゴが見えるのは気のせい！？」
「中古で買ったから値段は大したことないしさらにお下がりだから気にすんな！！！」
何から何までお世話になってもう本当に。
あ、でもこういうの、多分楽しいんだ。だって服選ぶのも着せ替え人形させられてるのも、嫌な気持ちは一個もないもん！
「さて、化粧直して出陣するか！！！」
咲羅の気合いが一番見てて楽しいのでよしとしよう！！
美味しいご飯と美味しい酒が待ってる！！
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