1人が本棚に入れています
本棚に追加
9作品目 ムーサとセイレーン
ジャンル:サスペンス
メモ:2021年12月頃にふと思いついた。けどヴァリアントオブビリオン アザーズロード執筆中だった為、書くまでに至らなかった。
ストーリー
十神太護は酒北高校に通う2年生。もうすぐ修学旅行の時期だ。
どこにでもいる高校生。穏やかな高校生活。彼は少し他の学生と違っていた。
彼は人の心の声を聴くことが出来る”悟り”とゆう能力を持っている。
テストの授業ではいつも同級生の”声”を拾い、好成績を納めていた。……ある日先生に呼び出され授業態度が悪いのに何故高点数を取れるのかとカンニングの疑いを掛けられる。
個別にテストを受けさせられ絶対絶命の状態に陥るも「私の声が聞こえるの?」と頭の中に語りかけられる。
今までは人の心の声は聞こえても、人から心の声を聞かれ、互いに心話をするのははじめてだった。
そして女性の声のおかげでなんとか筆記テストをクリアする。
それから少しの間、お互いの話をした。
「そう言えば昔、修学旅行のバスが行方不明になった事件あったよね」と話題を振られるが「そんな事あったっけ?」
と太護はよく知らないようで香織は「あたしもよくは知らないんだけど、今度調べておくよ」と。
次の日、彼女の声は聞こえなかった。
太護はお礼を言うため声の主の女子高生を探した。
名前は島香織。同じ2年生らしいのだがどのクラスにも居ない。仕方なく、担任の先生に確認するが在席記録は無かったのだ。そしてもう1つ確認した。
「うちの高校で修学旅行のバスが行方不明になった事件なんてありましたっけ?」
「……ここでそんな事あるわけないじゃないか。変な噂を立てるなよ?」
と返される。
2日後の放課後。個別のテストをした個室に向かう。
「太護。そこに居るの?」
「やっと聴こえた。今、資料室にいるけど香織、今どこ?」
やっと会える。そう思っていたが実際は
「太護……よく聴いて」
「ん?分かった」
「今あたしも居るんだよ」
「え……どこに?」
「資料室」
そして二人は時代の違う所に存在してる事に気付づく。
香織が続けた。
「修学旅行の行方不明者の名簿に十神太護くん。あなたの名前が載ってた。嘘だよね」
最初のコメントを投稿しよう!