罰ゲームでクラス一の陰キャに告白して付き合う話

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 その日の放課後は、バスケ部の練習があったので加藤くんと一緒に帰れなかった…。と言うか本格的に練習始まったので、これからはうまく予定合わせないと会えないなぁ。  さてオレは、今どこから話をしているか?正解は自分の家に帰って、姉貴の部屋に忍び込んでお話しています。まぁ姉貴…乙女姉ちゃんは美大生で東京の下宿に一人暮らしをしているので、堂々と侵入しましたけども。  いや、普段からこんな事してる訳じゃないですよ。むしろ、こんな事してるのバレたら殺されます。それでも今日は、どうしても成し遂げねばならぬ用事があったのです…。  と言いますのも、何を隠そう。うちの姉貴は、重度のオタクにして腐女子。実家の部屋には、下宿に持って行けなかった大量の蔵書が残されています。普通の少女漫画や小説も、あるにはありますが…。ありました!これです。男性同士の愛を綴った本、彼女にとっての聖典。その名もBL本!  いや何。前々から興味がなくはなかったのですが、加藤くんと付き合う事になったからにはこれを機会にしっかりホモと向き合う必要があると思ったのですね。こう言う所、真面目なんですオレ。自分で言うのも、何ですけど。なになに…。  『男同士で付き合ってるのが周囲にバレたら、渚に迷惑がかかる。俺はどうしたら…』  『この想い…伝える事が出来ないなんて。女に生まれれば、どんなに幸せだったか』  『おかしいよね。男同士で好きだなんて。好きになって、本当にごめんね…』  うわぁ、暗っ。
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