罰ゲームでクラス一の陰キャに告白して付き合う話

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 再びこんにちは。二階堂怜央16歳です。日曜日ですね。快晴ですね。絶好のデート日和です!まぁ、日差しが本気出し過ぎて若干暑いくらいですけど…。  午前中に加藤くんの機種変を済ませて、やって来ました前橋公園!すでに桜も若干散り気味なのが、少し残念なところ。お互い新学期で知り合ったばかりで、間もないですからね。来年はもっと、早いうちから花見の予定を立てたい所です…。  って来年も加藤くんと会う前提で言いましたけど、今と同じように仲良く付き合っているのかなぁ…。いやいや、柄にもなく弱気になりました。きっと、今以上に親密な関係となっている筈ですね!  さてその加藤くんですが、どうにも気がそぞろな様子で桜の花を見るのもそこそこ。先ほどから、手に入れたばかりのスマホ片手にチラチラ画面を見ています。オレの(スマホ)を触らせた事があるので、操作はそこそこ慣れてるんですよね。  「加藤くん、何か気になる事でもあんの?LIME ?」  「おっと、これは失礼…。せっかくのお花見なのに。いえね、お世話になった先輩に機種変した報告をしまして。LIMEの承認メールを送りましたので、その返事待ちを少々…」  なーんだ。お世話になった先輩かぁ。それじゃ、気になるのも仕方ないな。返信、早く返ってくるといいね☆  「…などと、流されるとでも思ったか!そのソワソワした様子と、顔を見ていれば分かるぜ(見えないけど)。さては彼氏…もしくは、想い人だな?テメー、オレと言う恋人がありながら!」  「何ですかそれ。本当に、そんなんじゃありませんから。ちょっと、色々と助けてもらった事があると言いますか。それより、いい機会だから聞いておきたいんですけど…。レオ君は本当にボクの事が好きなんですか?」  「は?好きに決まってるじゃん。そうじゃなかったら、野郎二人で花見とか行かねー。何?まだ、ネタで付き合ってるとか思われてる?」  「そうじゃないですけど…。そ、その。ボクは見ての通り、こんな人間です。カラオケで多少歌えると言う以外、出来る事は何もありません。あなたのような人なら、他にお付合い出来る人は山ほどいらっしゃるでしょう。こ…こんなボクの、どこを好きになったのかと思いまして。教えて頂けますか…?」    おぉっとー!?加藤くんが、突然面倒くせぇ彼女みたいな事を言い出したぞ!?  こ、これはいわゆる一つのセーブポイントやな?ここでの返答如何によって、これからもお付き合いを続けていけるかどうかが左右されると言うことか…?
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