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☆
「じゃあ、後は三人で楽しんでね」
と言ってエリは席を立った。
「え?」
私たち三人は、驚いてエリを見ると、
もうエリは店を出るところだった。
結婚式を来月に控えたエリは、披露宴の打ち合わせと称して、私たちを居酒屋に呼び出した。
打ち合わせといっても、実際は余興のタイミングを一方的に決められただけだった。
ひと通り言い終わると、エリは「これから新郎側の親戚に会うから」と言って、席を立ってしまった。
「楽しんで、って言われてもねえ。私たち…」
あんまり仲良くないし。と言い掛けて、
私は言葉を飲み込んだ。
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