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さぁ、音楽が始まった。
みんなこっちにおいで。
ゆっくりでもいい。前に出てくるんだ。
ぶつからない様に、お互いの距離も取りながら。
おっと、一番向こうの君。そう、君。
いい表情をしてるねぇ。
名前は何て言うの?
大丈夫、今は喋ってもいいんだ。名前を教えてくれるかい?
…ああ、あの工場長のお子さんか。
君のお父さんの事はよく知ってるよ。
そうかぁ、彼の子どもか。
おい、誰か。
工場長の顔が分かる者、彼を此処に連れてきてくれないか?
頼んだよ。
こらこら、どうした?
何故みんな止まってるの。
休憩にした覚えはないよ?
さぁ、気持ちを切り替えて、続きを始めよう。
不格好な踊りになっても構わない。恥ずかしがる必要もない。
君たちがどれだけ頑張れるのか、その姿を見せて欲しいんだ。
倒れてしまったら、負け。
毒を飲んで死んでもらうよ。
お。連れてきてくれたかい。
ありがとう。
工場長、久し振りだねぇ。
首だけになるのはどんな気持ちだった?
ほら、あっちを見てごらん。君のお子さんが…、おや、倒れてるね。
残念。膝から下を切り落とされて踊る姿を見せたかったのに。
あの子に毒を飲ませろ。
次の子の足も切っておいてね。
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