知らない想い

遠い人

　君の声が好き。
君の紡ぐ言葉が好き。
君の瞳が好き。
私から見える全てが好き。

部屋で君の歌声を聴き、自分を守る。
自分を救う。
何度も何度も聴いた。

どうしてこんなに遠いいのだろう。
曲を聴いている時はこんなに近いのに。
永遠に言葉を交わすことは出来ない。
きっとそう。
それでも嫌いにならないし、むしろだんだん好きになる。
遠いいから好きなのか。
近づくと変わってしまうのか。

でも君がこの世界に生み出した曲を聴くと、君を全て知った気になる。
君は優しい人。
不器用な人。

君が作る世界で私は生きる。

完