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「おい、違うだろ? 乗るところが逆だ逆。お前はこっち側に乗れ」
「えっ? こっちの向きじゃないの??」
「いいんだよ、お前はここの位置に乗ればいいんだ! ほら、さっさとしろ!」
ジュンは彼に言われると木下の位置に来た。
「よし、上に乗れ」
「えっ? あの、本当にこれ大丈夫……?? ねぇ、テルキ君?」
「俺の作戦なんだから大丈夫に決まってるだろ。それとも疑ってるのか? 恋人のくせに――」
彼はそう言うと咥えていたタバコを手に持ってギロッと睨みつけた。
「え、いや…その、僕は疑ってなんか……」
「じゃあできるだろう。乗れよ」
「う、うん……!」
ジュンは彼の命令に従うと、手作りシーソーの板の上に乗った。
「お前ってヤツはホント最高だよ。さすが、俺のマイハニーだ。愛してるぜジュン…――」
いきなり彼から愛の言葉を突然囁かれると、胸がキュンとなってときめいた。
「テルキ君、僕も愛――」
その瞬間、彼はニヤリと笑うと、両手に持っていた岩の塊を下にドンと落とした。その反動で身体が上に持ち上がると、ジュンは蜂の巣に頭から衝突した。
『★♡○✕△#$%*#%!!!!!!!!』
衝突した衝撃で木は大きく揺れると蜂の巣は下に落ちた。それはテルキは、すかさずキャッチした。
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