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表題作『愛はさだめ、さだめは死』は、SF界では大傑作という評価である。
これはネタバレにもならないから触れるが、主役は異星の、なんか巨大な蜘蛛みたいな生物である。人間は出てこない。この巨大蜘蛛の種族の愛し合うシーンとか(理解不能です)、あれやこれやを、アリスは独特な文体で書く。
アリスは、終始ドラマチックな人生を送った人である。
晩年のアリス(71才)は、弁護士に後のことを託する電話をかけ、寝たきりであった老人性痴呆症の夫(84才)を射殺した後、同じベッドの上で、夫の手を握りながら、みずからの頭をショットガンで撃ち抜いた。
アリスは自身の心臓病の悪化を知った時、40年以上、一心同体で生きてきた夫との心中を、決心したのである。
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