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エピローグ
我に返った時にはとっくに観たかったテレビ番組は始まっていた。
俺は慌ててリモコンを手に持ち、スイッチをオンにし、チャンネルを変えた。
テレビの音が部屋に流れる。
あの答えを知っているのは、当然、未来の彼女しか分からない。
しかし、俺はそれが出るまで待っているつもりはもうないだろう。
あの時までの自分の気持ちに正直になりたかったからああしたんだ。
ゆっくり目を瞑った。
最近、実感している事がある。
行き先のない未来なんて、当り前だという事を。
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