プロローグ

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俺の名前は他人を助ける輔に幸せで幸輔が由来らしい。 俺が生まれてから八年後の誕生日に親から訊いた。 しかし、人生、なかなか名前の通りにはいかない。 ここ最近更にそれを痛切している。 俺は生まれてから、大きな人助けなんてやった事がないし、寧ろ周りから助けられてばかりだ。 最近は情けない事に助けられたいと思っている。 あの地獄で働く猛者達は誰でも思っている事だ。 俺だけが例外ではない。 それが唯一の心の救いだ。 また、いつの間にか嘆息をしてしまった俺は意識が戻った。 何分経ったんだ? 俺はスマホを見た。二十分も経っていた。 そろそろ風呂に入るか? 足取り重く、一階の風呂場に向かった。
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