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トレーニングを思い出しながら集中、
相手が一人だけなら冷静に戦闘を進めれる。
刀はこの広い場所なら取り回しが良い、
ズドガーの戦斧は威力は高そうだけど一発が遅い。
相手より素早く動ける、
一手先を立ち回れるのは有効なアドバンテージ。
油断や慢心はしない、
当てれる打撃はちゃんと当ててから
タックルや拳による殴打は受け流しで対処。
暴れるような範囲攻撃の乱れ打ちを
くらわないようにしつつ力溜め。
この途中経過で外野の蛮族達がどよめく。
なんて速さだ、族長が敵を捕えられないだと!
あの小僧は何者なんだ…?と。
「チィ!すばしっこい小僧め、
これしきの打撃では我を倒せんぞ!!」
「それはどうだろうね、
徐々に効いて… うわっとと!」
ズドガーが戦斧を地面に叩きつけて
衝撃波と砕けた水晶を飛ばす変化球な攻撃!
この時だけ回避不可なので防御に徹する。
何気にボス戦なんだけど
これまでのような緊張感は無いかな。
今の余裕を維持しながら力を溜め続けていく。
力を溜めた連撃だったら
あのタフそうな筋肉にダメージが通るね。
確かハルとかそうだけど
魔法とかを発動させる時って詠唱無しで
しかも魔法の名称無しで発動させるから
さっきみたいに技名を宣言しながらは放たないね。
その方が隙がなくて理に適っていると思う。
思いながらボクは溜めた力を解放して
流れるように連撃を繰り出してた。
「我の自慢の肉体の前では
小僧の攻撃など……、グヌッ、ウオゥ!
そんな馬鹿な、こんなのありえん、
ぼ、防御力貫通だと…!?
どこでこれほどのスキルを、磨いたのだ?」
「腕の良い先生と師匠から学び、鍛えました。」
「末恐ろしい小僧だ、貴様の名は?」
「トーラフ、
ボクはトーラフ・ゼティノストラウス。
蛮族に特に恨みはないけど、
戦いには負けないよ!」
「戦士の資質を持つ者トーラフ、
男と男の戦いにこれ以上の言葉は不用。
覚悟するがいい!!」
なぜマッスルポーズなのか気になるけど
ボクはうなづいてから果敢に攻め込みに前へ!
なんだかこの人、ザムテスさんに似てる気がする。
「良い太刀筋、良い成長が伺える、
伸び代があるという言葉が合うなトーラフは。」
「サドナちゃんもそう思うか?
俺もだ、こりゃあ将来が楽しみだぜ。」
成長してるかどうか不安だったけど
第三者、観察者からは観てわかるみたいだ。
この戦いも鍛錬の一環になるかな。
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