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好きな人
「ほらっ、起きて!朝だよ、学校に遅れたら徹さんに叱られるわよ!はーやーくー!」
そう言って掛布団を無理矢理剥がしにかかって来るのは、この家の大黒柱の幼妻である。
「あ〜!もう!いいんだってば!今日は午前中は断水で休みなんだってば!」
「えっ!?聞いてない!」
コンコンッ
自室のドアのノックの音と共に弟の碧輝が顔を覗かせる。
「だって言ってないもん。」
「ちょ!たまちゃん!何で教えてくれなかったの!」
「なんでだと思う〜??」
「わからないから聞いているんだよ、我が息子よ。」
「今日は父さんが居ないから愛人さえ居なければお母さんと二人だけの世界だなと思って。」
「もうっ、もう少し言葉を選びなさい。」
「え〜?だって伝わらないじゃーん。」
「なにがえぇ〜?じゃ!糞弟め、俺の安眠を返せ!」
堪忍袋が爆発して枕を弟に投げつけるもそれを受けとめられてしまう。
「おい、愛人。お母さんに当たったらどーすんだよ!」
「るっせぇ!お前ら、この部屋から出て行け!」
ベッドから立ち上がり母と弟を部屋から押し出すつもりが
「ちょっと、お母さんに触れんじゃねー」
母に後からハグをして悪戯そうな笑いを浮かべる弟に少し躊躇したが俺は構わず弟ごと母も追い出すことに成功する。
「はあぁぁぁぁ〜〜、朝から破壊力がパネェ」
ひとりで性欲を解消しようとズボンのボタンに手をかけたところで勢い良く又ドアが開く。
「うおぉぉお!!」
柄にもなく叫び声を上げて後退ると、母は驚いた顔をして立っていた。
「…どうしたの、愛人。」
「いや、どうしたの、とかじゃないんだよ母さん。いきなり部屋のドアを開けないで!俺いくつだと思ってんの!?」
「いくつって、18歳じゃない。…って、あー、うん、まぁ…えへへ。」
なにやら照れた様子で今度は母が後退りする。
その様子を呆れたような顔で見守っているのは、やはり弟の碧輝。
「お母さん、朝御飯だけどさ、枝豆の入った卵焼きが良いな。」
母の肩に手をかけて興味を引きながらリクエストする弟に軽く殺気を覚えるが
「あ、それ賛成。」
思わず賛同してしまう。
「そう?じゃあ今から作ろうかな、碧輝、手伝ってくれる?」
「うん、もちろん♡」
「ありがとう〜」
抱きしめ合う二人に冷たい視線を投げつけるも効果は1ミリも無いようだ。
「じゃあ行こ、お母さん」
「OK牧場〜」
「牧場〜」
なにやらピンクな空気が去るのを待ってから、ズボンを下ろす。
固くなってしまった自身を右手で包みこむ。
「はぁ…」
あいつのナカはどんな風に締めつけてくるのだろうか。
あいつの気持ち良いところはどこなんだろうか。
あいつはどんな声で喘くのだろうか。
「くっ」
気づくと右掌には白濁としたもので満たされていた。
「はや…」
自分の早漏具合にドン引きしながらも満たされる感覚が広がり、気持が良い。
俺の、好きな人、抱きたいのに、それが出来ないジレンマ。
「大好き、俺の母さん。」
再びベッドに沈み込むと俺は意識を手放した。
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