本編

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「団長とあいつって付き合ってるのかな」 「それは無いだろ。俺、あいつらと同じ学校の出身だけど、文官はともかく団長はあいつのこと嫌ってたぜ」 「あいつ、迷惑だから二度と騎士団に近づかないで欲しいよ」 俺は花を持ったまま彼らに近づいた。 「俺からすれば、お前たちみたいな無能集団こそフレイに近づかないでほしいね」 噂の相手が現れたことに、騎士団員のひとりは顔をしかめて集団から出てきた。 「どういう意味だよ」 「こんな公衆の面前で団長の噂話をするとか、足引っ張ってる自覚ないの? バカな部下を持って、フレイも大変そうだな」 「てめぇ!」 騎士は腰の剣に手をかけた。 しかしそれを一人の優男が止めさせた。 「文官相手に剣を抜くなんてみっともないだろう。こんなところで話し込んでいた俺達も悪い」 「副団長!」 副団長と呼ばれた優男は俺に微笑んで言った。 「嫌な話を聞かせてしまって悪かった。こいつも大好きな団長を君に取られて嫉妬していたんだ」 「団長を取られただって? 最初からフレイは俺の奴隷なんだ。調子に乗ったこと言ってるなよ」 俺は剣に手をかけている騎士を睨みあげた。
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