本編

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「七星様、累様、ご準備ができました。こちらへ。」 さっきまでカーテンが閉められていたところが開いて、有名ブランドの服や靴、小物がたくさん並んでいる。 「千紗のは?」 「別室にご用意しています。もう少しお待ちいただいてもよろしいでしょうか?」 「あぁ。」 ななちゃんと累の移動に合わせて、コンシェルジュたちも向かいの部屋に行った。 今ソファに座っているのは僕だけになった。 誰もこっちを見ていない。 今しかない!そう思い立ち上がって、ドアに向かう。音を立てないように慎重に開けた。 廊下には誰もいなくて、靴の音が鳴らないように早歩きでエレベーターに向かった。 ボタンを押すとエレベーターが上がってきている。早く…早く来て。 ありがたいことにエレベーターは他の階に止まることなく来てくれた。ゆっくりと開く扉が待ちきれなかった。 1人が入れるくらいの幅まで開くとそのまま飛び込んだ。
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