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累に抱かれていると自分がわからなくなる。この腕に安心感、いや絶望を感じて考えることをやめてしまうから。
早く涙を止めないといけないのに、我慢すればするほど溢れてくる。
「っるい…なみだ、とめて。っとまんない。」
僕はずるい。キスをせがんだ。
「ん…っあ、んんっ…ぁ…。はぁ…はぁ…。」
「止まったか?」
小さく頷いた。見上げたら累は微笑んで僕の頭を撫でた。
「…ごめんなさい。」
「これ飲むか?」
累が僕に頼んだチャイを渡してくれる。少し冷めたチャイをちびちび飲んだ。
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