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食事を終えるとみんなそのまま帰ってしまった。2人だけの時間。
「千紗、俺に言うことないか?」
部屋に戻ると同時に閉まる鍵の音を聞き流しながら累の問いかけに戸惑う。
何を言うべきなのか、何に対しての言葉を求めているのかわからない。答えが見つからない。
「…っあ、あ。」
また声が出てこない。
「何も話せなくなったか?」
「…るい、ぼ、僕。」
「とりあえずベッド行ってからな。」
累は足が動かない僕を引っ張って、そのままベッドの上に押し倒した。
「今すぐに千紗のことぐちゃぐちゃにしてやりたい。だが、俺の知らない三年があることが許せない。」
「…ごめ、ごめんなさい。」
「あやに頼んでこの三年間のあるだけのビデオ集めた、高校生の千紗見ながらヤったら高校生の千紗とも繋がれるだろ?」
「…るい?」
「過去に戻れるなら一生歩けないように、俺が居ないと生きていけないようにする、だが、一生懸命に俺の言うこと聞く千紗は悪くない。だから許すよ。」
「次はない、が…。わかった?」
ゆっくり話しているはずなのに声がボヤけて理解できない。ただ返事をしないと、言うことを聞かないと、ただそれだけだ。
「っ、ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい…。」
「俺はわかったか聞いてる。返事は「はい」しかない。」
「っはい。」
「いい子。」
頭を撫でる手がそのまま降りてきて身体を優しく包む。
「千紗、好きだ。」
僕は返事ができない。ただ目をつぶって襲ってくる快感に耐えるだけ。
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