スクールゾーン

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スクールゾーン

 僕は今、人生最大のピンチに陥っている。  今は、昼の教室、今日は昼からの授業だ。  授業は、13時半からなのだけれど、僕はちょっと早めの13時に教室に入った。  懐を膨らませて。  そう、学校に来る途中、子猫を拾ってしまった。  鳴くなよ、鳴くなよ。  そう思っている間も、クラスメイトが少しずつ教室に入ってくる。 「おはよー」 「今日もめんどい」 「昼からにするくらいなら、休みにすればいいのに」  教室が騒がしくなってきた。僕の緊張も少しずつピークが近づいてくる。  その時、  にゃぁー  僕の服の中から、猫の声がした。 「な、なんだ?今猫の声しなかった?」 「誰だよ?猫連れてきてんのか?」 「え、うそ、まじ」  教室がざわざわし始めた。  にゃぁー! 「わっ、」  僕も驚いて、声を出してしまった。 「お、なんだよ。お前が連れてきてたのか?」 「え、可愛い、見せて見せて」 「えー、拾ったのか?」 「あ、う、うん、さっき、学校の近くで」  た、頼む、大ごとにならないで、、  ど、どうしよう。 「ま、午後だけの授業だし、大丈夫だろ!」 「帰るまで、俺らで面倒見ようぜー」 「お前連れて帰るのか?」 「う、うん、家で飼いたいなと、思って」  僕がそう答えると、みんなが先生も説得してくれて、学校では、みんなで様子を見た。  みんなのおかげで、なにもなくピンチを乗り越えられた。
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