第二話 僕の特殊能力

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第二話 僕の特殊能力

何がどうなったかわからないまま、町へ向かった。 持ち金は、1000ゴールドある。 きっと神様が用意してくれたのだろう。 とりあえず、武器屋に行って武器を買おう。 行ってみると、だいたいの装備品が、 1000ゴールドを越えていた。 「買えるのは、木の剣か…」 木の剣を持って、会計へ向かった。 「ん、あんた職業はなんだ?」 「え、宿屋の店主ですけど。」 「じゃあ、あんたには売れねぇな。」 「なんでですか!?」 「そりゃ宿屋が戦うわけねぇだろ。」 確かにそうだ。じゃあ世界を救うには、 どうすればいいんだ? そう思いながら、店を出た。 「そうだ。ポーションぐらい買おうか。」 「その必要はありません。」 「うわ!?神様!?」 「宿屋に体力があると思いますか?」 え、だとすると。 「僕の体力は、どうなんですか?」 「無限です。」 ・・・へ? 「む、無限!?と言うことは、」 「はい、死ぬことはありません。」 「それって最強じゃん。」 「話していませんでしたか?  転生者には、特殊能力があると。」 「特殊能力?」 「特殊能力とは、簡単にいえば、  ゲームで言うチートです。  あなたの場合、体力が無限です。  特に一番の特徴は。」 「特徴は?」 「パワーです。」 ・・・パワー? 「パワーですか?」 「パワーです。  あとは、自分で考えな。アバヨ!!」 「あんた、絶対神様じゃないだろ!!」 声は聞こえなくなった。 さて、どうすればいいんだ? とりあえず、町を出て野道へ出た。 「さて、どうしたものか?」 まず、改めて考えると、宿がないぞ? 「……そうだ!宿がない!!」 僕は、絶望した。 なければ、宿屋の店主の意味ねえじゃん!? どうすればいいんだ!? …………あぁ、2階建ての宿で、入り口は、 カウンターがあってそこで手続きをして、 部屋には、ベッドと、クローゼットと、 日差しが入る窓のある宿かよかった のになぁ。 すると、真後ろに宿が建っていた。 「想像した通りの宿だ!!」 「……何を言っているのですか?  それがあなたの能力ですよ。」 「うわ!?また出た。」 「あなたは、想像した通りの物が出ます。」 チートだなそりゃ……… 「てなわけで、アバヨ!!」 「やっぱ、チャラいな!!」 声は聞こえなくなった。 中に入るか。 カウンター席に座って、しばし考えた。 そういえば、主人公は本当に来るのだろうか?こんな野道に。 「……おい!宿やっているか!?」 ドンドンッ!! 誰かが来た。 「どちら様ですか?」 「そんなことはいい、中にいれてくれ!!」 謎の男たちを中へ入れた。 「それで、どうしました?」 「……町が燃やされてしまった……」 「え!?近くの町ですか!?」 窓から見ると、火柱が立っていた。 「……魔王の仕業だ……」 「魔王?」 「あぁ、俺の目の前で、町を破壊し、  家族を殺した!……」 この予感、勇者キターーー!!
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