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episode.1
朝。
午前8:00。
いつものように、私のベットのカーテンが開けられる。
そして、そのカーテンを開けたのは、看護師の由梨さん。
いつも、私の話を聞いてくれる、とっても優しい看護師さん。
「おはよう、実咲ちゃん。」
「おはようございます、由梨さん。」
「もうすぐしたら、朝ごはんだからね!」
「はい、分かりました。」
私は、いつものように朝イチでトイレに行った。
そして、午前8:15分。
いつものように、由梨さんが朝ご飯を持ってきてくれる。
「はい、美咲ちゃん、朝ご飯よ。」
「ありがとうございます、いただきます。」
そして、(´~`)モグモグと食べる。
「どぉ?美味しい?」
意外にも病院食って美味しい。
「はい、美味しいです。特にこの苺。」
「もぉ〜、美咲ちゃんってほんとに苺が好きだよね。」
「だって、、美味しいだもん。」
「可愛いね〜。」
20分後。
朝ご飯を食べ終わる。
と、同時に由梨さんに言われた。
「今日はねぇ...、朝から採血するよ。」
「最近、採血ばっかで私の血、無くなりますよ〜」
「仕方ないよ、美咲ちゃんの病気のためだから...」
「分かってます、仕方ないです。」
「じゃあ、歯磨きしてから病室にいてね!呼びに行くから!」
「はい。」
私、白水 実咲。
小さい頃から、ずっと病院暮らし。
もう病院での生活にも慣れた。
看護師さんは優しい人ばっかだし、お医者さんも良い人ばかり。
私、恵まれてるなって思うことがよくある。
そんな私でも、恵まれなかったことが一つある。
それは「持病」。
私は元々、身体が弱かった。
お母さんが一生懸命に産んでくれたらしい。
お母さんは私が産まれてすぐに亡くなった。
お父さんは、1人で働いて一生懸命、私を支えてくれている。
いつか恩返ししたい。
でも、そんな希望は叶わないんだろうな。
私は、「不治の病」と言われる病気を患っている。
だから、きっともう10年も生きられない。
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