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君がみせた沢山の笑顔
そして、待ち合わせの時間がきた。
浴衣...着てみたけど似合ってるかな...
浴衣の着付けの動画を探し、鏡を見て自分で着た。
紺の浴衣を纏った自分は鏡の中で少し自信がついたような表情をしていた。やっぱりあの店員さんに選んでもらって良かった...
実は浴衣を買ったときそれに合わせてサンダルも買った。そして約束の集合時間10分前。彼女はまた急に現れるのかな...なんて考えていたら彼女が来た。
彼女は水色の浴衣を着ていた。浴衣をわざわざ買ってきてよかった。彼女の浴衣は淡い水色の浴衣に暖色の花柄が沢山ついていて音羽の明るい性格と華やかさにとても合っていた。髪型はツインテールにしてきていた。
「あっ蓮君また早く来てる!相変わらず真面目だね〜(笑)それとももしかしてまたナンパされたかったとか?(笑)」
「ち...違うし!」
「あっ浴衣めっちゃ似合ってるね!カッコイイ!」
「あ...ありがとう...音羽も!めっちゃ可愛い...よ」
「もしかして...蓮君照れてる〜?顔真っ赤だよ?かわいい〜!ありがと!」
音羽は凄い嬉しそうに僕の顔を覗き込んでからかってきた。僕は顔が熱くて音羽の目が見れなかった。
「よし!屋台見に行こうよ!」
「うん。」
人の数が多くて、はぐれてしまいそうだった。
「蓮君手繋ごう?」
「えっ...!?」
僕は驚きすぎて思わず声にしてしまった。
「あっ嫌だった?はぐれないようにって思ったんだけど...」
「あっ違う!嫌じゃない...!ただビックリしただけ...だから...嫌じゃない!」
「じゃあ...はい!」
「えっあっうん。」
何故か...結果的に恋人繋ぎになってしまった...
やばい...手汗が止まらない。焦りとともに汗がますます止まらなくなってくる...
「人凄いね〜!蓮君何か行きたい屋台ある?」
「射的...とか綿あめとか...いちご飴にチョコバナナ...たこ焼き!」
「食べ物ばっかじゃん!(笑)いいよ。行こ!」
その時屋台の光に照らされた君の笑顔がとても綺麗だった。少し歩くと射的に着いた。
「音羽、何か欲しい物とかある?」
「んーじゃあ...あの小さい熊のぬいぐるみかな?」
「任せて。」
僕は5発中2発で小さい熊のぬいぐるみを撃ち抜いた。実を言うと僕は射的が得意だった。音羽は目を丸くしていた。
「蓮君凄い!天才じゃん!」
「そんなことないよ...!はい、これあげる。」
「えっいいの!?ありがとう...!」
喜んでいる音羽はまるで子供のようで可愛かった。
「次金魚すくい行かない?」
「うん!」
僕は金魚すくいのコツを事前にめちゃくちゃ調べていたため、和金10匹。デメキン5匹取れた。
「蓮君ヤバすぎ(笑)やっぱり天才じゃん!沢山取れるポイントとかあるの?私今度やるから教えて?」
「えっと、まず水面に対してポイを垂直に入れて動かす向きにポイを傾ける。そして金魚の尻尾はポイをの外に出す。その感じいけば10匹は普通に取れると思う。」
音羽は僕が教えると軽く20匹取った。
「やった!天才超えた!蓮君の教え方が上手いからだね!」
「音羽の吸収する力が凄いだけだよ。よっ天才!」
「ふざけてるでしょ(笑)」
「うん(笑)」
その後僕達は食べ物の屋台を沢山回った。すると、
「間もなく花火が上がります。」
というアナウンスが入った。
「音羽、僕穴場知ってるからそこで花火見ない?」
「うん!」
少し木々が生い茂っている細い道を通って行くと開けたところに出た。
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