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明るく眩しい世界が暗闇に満ちた。
そんな中、彼は動き出す。
しわくちゃのパーカを被り、ノロノロと歩き出す。
満月のとき、彼女は現れる。そのことだけを知る彼は、街中を歩き回る。
街の人々は、当たり前のことだとそっぽを向き、歩き出す。
「奥さんまだ、探しているのかしら?」
「えぇ、そうに決まってるわ。だって奥さんのなくなった日に‥‥いやそうね」
誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も‥
頭の中では分かってる。でも、心の中ではいるって思いたい自分がいる。
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