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「…もう出てきていいぞ」
私はそう言うと、煙を出し…ルカの姿になった。
ローブを外し、大きなため息をついている。
そして、私はベッドの中から出て、カチューシャを確認する。
前髪とつむじの間に付けている水色のカチューシャは、ずれずにしっかりと付いていた。保育園に親友からもらったものにルカに魔法をかけてもらっている。
「…あのくそ野郎…次来たらもっと痛い目合わせてやる…。いや今から呪い
でもかけておくか…?」
ぶつぶつと呟いている姿や、内容にはもう慣れてしまった。
「ありがとう、ルカ」
ルカはくるっと振り返り、にやりと笑った。
「どーいたしまして。あいつがいないほうが俺も調子いいし。」
叔父といることが苦痛なのは私だけではないようだ。
「あ、そうだ。クッキー美味しかったよ。」
「…そうか。俺の分は残ってるだろうな?」
「もちろん。一緒に食べよう?」
「あぁ」
ふたりで椅子に座り、クッキーをつまんだ。
「他にもお菓子ある?」
「お前…食べ過ぎだろ…夕食入るのか?」
「大丈夫だよ~。今までごはん残したことあった?」
「…俺は知らないからな…」
そう言って軽めのお菓子を出した。なんだかんだ言って自分も食べたいくせに。
ルカとお菓子をつまむ時間はとても楽しかった。
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