2話

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「ねぇねぇルカー!この服似合うー?」 私はくるっと回ってルカに聞いた。スカートのフリルがふわっと広がる。 親友のまーちゃんに選んでもらった服だから似合っていてほしい…。 「…大変よくお似合いですがどうされたのですか?何かございましたか…?」 ルカは顔を引きつりながら返事をする。 (…顔ひきつってるけど…似合ってないって言いたいわけじゃなさそう…  何がダメなのかな…)  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「…大変よくお似合いですがどうされたのですか?何かございましたか…?」 我ながら動揺しすぎていて笑える。よく似合っていていいと思う。だが… (似合っているが肩の露出が高い…もし外で着るのだとすれば変な輩がよって  来そうで危ない…そもそもなぜ急にこんな話になっている…?そしてそれを  俺に聞いた意味とは…?いや、ただ単純に近くにいたからだと仮定すると  してもなぜだ?まさか彼氏でもできたか…?いつの間にそんな奴ができた…  …いや彼氏ができる気配なんて微塵もなかった…。婚約者のために着て…  はいないだろうな…友達と遊ぶ用として聞いている可能性が高いか…。  もし男のために選んでいるのだとしたらその男に洗いざらい吐かせて…  つぶすか…絶対に手を出したくなくなるくらいにつぶしてやる…) こんなことを1秒もかからず思えてしまっている自分が気持ち悪い。 このことを悟られないようにするのが感情を出さないように設定している変身後の姿でも精一杯だなんて…。これはひどい…重症だな…。  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ルカは引きつった顔をしているが、平然を装っているつもりのようだ…。 (そっとしておくべきだろうな…。) 「…大切な…人と一緒に過ごすときの服がほしくて…。ルカなら何かして  くれると思って…。何がいいのか聞きに来たの…。だから手伝って?」 ちらりとルカを見ると、見たことないくらいに顔が不機嫌そうだ。 「…かしこまりました。少々お待ちください。」 ルカはよろよろと歩き、そっと部屋を出ていった。 そして数分後。ルカはいつもの『営業スマイル執事』から『不機嫌少年』になって戻ってきた。 「じゃあ服を選ぶぞ~。こっち来い」 「うん。よろしくね!」 こうして、私とルカは服を選び始めた。
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