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出されたばかりのレモンティーを飲みながら、三田村君と綾子さんは一体どんな関係なんだろうと思った。
綾子さんは三田村君が連絡をくれないと、少し怒っているようだったけど。まさか、綾子さんは三田村君の恋人? そういえば若林さんが三田村君には好きな人がいるって言っていた。もしかして、三田村君の好きな人って綾子さん?
そう思った瞬間、レモンティーが急に不味くなる。胸の中のもやもやも綾子さんに会った時よりも大きくなっている。なんでこんなに不愉快なんだろう。
毎日一緒にいるのに、三田村君のプライベートをあまり知らないから? そう言えば三田村君がSPを辞めた理由も、誰が好きなのかも知らないや。
聞けば話してくれるのかな?
それとも倉田浩介の話と同じレベルで秘密にされるのかな……。
胸がズーンと重くなる。
はあ、とため息をついた時、「妃奈子さん?」と、ティーラウンジに入って来た人に話しかけられた。思わずティーカップの取っ手の部分を強く握りしめる。
「浅羽……さん」
傍で立ち止まったチャコールグレーのスリーピーススーツ姿の浅羽が緩く微笑んだ。
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