帝国編

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風呂に入ってる間に、晩飯作るか! と言っても、オークの焼き肉だけどな… そろそろ違う物が食べたくなってきたな… エルフの里の果物、美味しかったなぁ… 残念ながら、里にしか無い果物だから、この辺で見つかる訳も無い。 そう言えば、ラインたまに何か食ってる時あるよな… 後で問い詰めよう。 しばらくすると話し声が聞こえてきた… ライン「…じゃあ、今度一緒に取りに行こうよ!この辺にも結構あるんだよ?」 ベル「うん!行こう!足を怪我してから食べてなかったんだ〜、楽しみ!」 ライン凄いな、もう仲良くなってる。 服も着替えてるし。 ロースト「スッキリしたみたいだな。」 ベル「…ありがとう……いきなり襲いかかってごめんなさい…。」 ロースト「あっ、いや、それはいいよ!俺も蹴り飛ばしちゃったし!」 ライン「ねっ?良い奴でしょ?私達の里も助けてくれたんだから!」 ベル「本当だね!」 ロースト「ところで、その服は?」 ライン「あっ、これ?近くの部屋にあったから持ってきた!」 ロースト「…男性用だよな?」 ライン「そりゃそうでしょ?ヒラヒラしてたら動きにくいし。…可愛いドレスの方が良かったとか、思ってるの?」 ロースト「いや、そういう訳じゃないけど、…うん、似合ってるよ?」 ライン「この格好で似合ってるってどうなの?まぁ、良いけど…ありがとう。ドレスはまた今度ね?」 ベル「2人は夫婦?」 ライン「はっ!?えっ!?いやっ…えっと…。」 ロースト「いや、友達だよ。」 ベル「……ライン、苦労するね。頑張れ!」 ライン「うぅぅん、…頑張るぅ。」 ロースト「何を頑張るんだ?」 ライン「うっさい!バカ!」 ロースト「なんで怒ってるんだ?」 ベル「…時間かかりそう。」 ロースト「なんの事だ?」 ライン「あーお腹すいたー、ご飯食べよー。」 ロースト「何で棒読みなんだよ?あっ、こっちのが焼けてるから。」 ライン「いただまーす!」 ロースト「ベルも少しずつで良いから食べろよ?体力つけたらまた動けるようになるからな?」 ベルには、別に煮込んであった肉を渡す。 いきなり、焼き肉は胃に悪いだろうし。 ベル「ありがとう、いただきます。」 ロースト「ところで、さっき食べ物の話してなかったか?」 ライン「うん?そう、背の高い木には木の実がなってる事があるの。エルフは食べても大丈夫なのは知ってるけど、獣人さんも食べてるの知らなくて。 それで、ベルと今度取りに行こうって言ってたの。 ねっ?」 ベル「うん!アレは甘くて美味しいよ?」 ロースト「俺にも分けてくれよ〜。」 ライン「人族は食べれるのかな?その辺を知らなくて…確か、鳥は食べないって聞いたんだけど…。」 ロースト「毒素でも入ってるのかな?まぁ、仮に入ってても大丈夫だ。毒素を吸収したら食べれるはずだから。」 ライン「あっ、そうか!ローストはそれ使えたんだった!」 ラインには以前、スポンジの能力の事を話していた。 ベルにも、話しておこう。 ベル「何か凄いね?魔法じゃないんだ?」 ロースト「あぁ、これは能力だから魔力が無くても使えるんだ。」 ライン「世の中には色んな人がいるんだね〜。」 確かに、この能力は凄い。 しかし、猫神様が言っていた、この世界を作った神を消せって、 神相手に効果あるのか? 正直、無理な気がする。 もっと強くならないとな。 …何で俺がやらなきゃいけないんだ? そもそも神をやっつけたら、この世界は? 第一、俺は勇者じゃない。 ただ、転生して楽しく暮らしたいだけなんだ。 猫神様って何なんだ? 周りの天使達の接し方からかなり偉い神なんだろうけど。 分からない事だらけだな。 分かっているのは、 俺には守りたい仲間が2人いるって事、 今はこれだけで充分か。
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