明里

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私は斗真君の指の動きを止めるかのように、逞しい腕を両手で掴もうと、斗真くんのそれを握らされていた方の手を、ぱっと離す… でもすぐに、 「明里…だめ… この手は…ここ、だってば…」 斗真くんはそう、妖しく私の耳元で囁いて…再び私の手を自身の屹立したものに引き戻し、触れさせ… また、指による淫らな愛撫を、再開し始める…。 「やっ あ ん、…やめて… あ 、あっ… ん」 やめて…だなんて… 何度、この状況で口に出しても…説得力がないのは、私にもわかってる…。 だって… ものすごく、私のそこが… 恥ずかしいくらいに、もう…濡れていて… 斗真君の指が織りなす、その感触が…私を少しずつ追い詰めていく…。 何… この、感覚… いや… いや… 「あっ…あっ… やだ… 斗真くんっ…だめ…もうやめ て… あん  … あ 、んっ 」 「嫌だ…やめない…明里…好きだ…好き…明里のここ…すごい… トロトロ … こうされるの、気持ちいい…? …そんな顔、してるよ…その顔、ヤバいって…」 斗真くんがそう言って… 不意に、私のおでこにちゅっと、キスをする…。 「あ…っ… ん…やっ… あ…」 私の発する言葉は… 私の脳内は… もう、まともな文章を、     作り出せなくなっていた…。
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