二人の大学生活

1/4
19人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ

二人の大学生活

「うん…わかった、斗真くん…うん、待ってる…。」 私は電話を切る。 私と斗真くんは、今、同じ大学に通っている。 高校2年の時に、転入してきた斗真くんに好きだと告白されて… もちろん私も同じ気持ちだったので、好きだと返事をして… それから晴れて、私達は恋人同士になった。 そこから2年と少し… ついこの前、大学2年に進級したばかりの私たちは、いまだに大きな喧嘩をすることなく、順調に交際関係を続けていた。 そんな5月のある日の電話で 「明里…そろそろ荷物片付いたか…?やっと念願の一人暮らしだし…俺、…そろそろ、明里んちに行ってみたい…」 斗真くんの突然の、申し出だった。 「え … …」 大学1年の時は親からかなり心配されたために一人暮らしは断念し、自宅から片道1時間半もかけて地元の大学に通っていた私。 ただ、ほぼ毎日の遠距離通学に疲れてしまったこともあり、両親を数日間かけてなんとか説得し、やっと2年の始めから、大学近くで細々と一人暮らしを始めていた。 「えっと…斗真君… そう、だよね…そろそろ来たいよね…」 「うん…さすがにそろそろ、行きたい…」 ボソリとつぶやく斗真くん。 「…じゃあ…来週の土曜日…とか、どうかな…バイトもないし、私、お昼ご飯作るよ。」 「わ…マジで…!やった。楽しみにしとく。」 嬉しそうな声の斗真くんの声を聞いて私も嬉しくなる。 斗真君は大学近くの男子寮で暮らし、私は実家暮らしだった、二人の1年間… 恋人同士でありながら一緒に居られる時間は外でのデートの間だけだった。 そして実はいまだに… 健全なお付き合いのまま、時間が経過している。 優しい斗真くんに、色々我慢をさせているかもしれない… そんな状況で、ついに斗真くんが家に来る…。 私は週末に向けて、 色々準備をしなければと        心を奮い立たせた。 ※ こちらは、下記の話(高校生編)の続編のお話となります。 よろしければ先に以下をご覧ください。 https://estar.jp/novels/25877463
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!