判決

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判決

数か月後、事件の判決がくだされた。犯人の男は、俺と同じ高校生だった。 男は主張した。華乃を殺した理由は、誰でも良かった、人を殺してみたかった、と。 そしてまた釈放されたら人を殺したいとも言っていた。 それを受け、犯人に責任能力がないとみなされ、無罪になった。 こんなの、華乃が浮かばれない。 裁判所の傍聴席で、ただ唖然と俺はそれをみていることしか出来なかった。 心の中にどす黒い感情が渦巻き、犯人の男を殺してやりたいとさえ思った。 ーーあのときの俺は、たぶんきっと、正常な判断が出来なかったんだ。なんでもいいから、華乃の復讐ができればいい、なんて考えていた。 だから出会ってしまったんだ、あの不思議な店に。
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