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「・・・・・御神君か」
学校が終わり、直ぐに自分の部屋のベッドの上に仰向けとなって天井を見上げている妙子がそう呟いた。
御神は妙子に今まで出会ってきた男とは違う何かを感じさせていた。
暫く、そのままもの想いにふけ続けていた。
ただ、時間だけが過ぎ、漸くベッドから起き上がった。
テレビのチャンネルを手に持ち、適当な番組を選び、再びベッドの上で今度は座る。選ばれた番組は夕方のニュース番組だ。
本来ならば、流れているグルメ特集が一時的に彼女の気持ちを安らぎに変えさせる筈だった。
次のニュースが直ぐに安らぎを慄然に変えさせたのだ。
「それでは続いてのニュースです。今朝未明、東京都港区在住の会社員の当麻省吾さん、福士大輔さん、永村秀雄さん、青葉悟さん、尾村秀富さんの五人が行方不明となりました。・・・・・目撃者はおらず・・・・・」
「えっ、やだ、一週間前も川崎で同じような事があったじゃない。それに行方不明者も同じ数で、今回は学校と同じ区・・・・・」
妙子はテレビに映っている五人の行方不明者の顔写真を凝視しながら、自分の通う高校と同じ区で起こった事件に対し畏怖の感情を持った。
そのままの状態で十分程経過した。
「妙子、ご飯よ」
下から発せられた一声で妙子が我に返り、自分の部屋からダイニングへ向かう為、テレビの電源を切り、立ち上がり一言。
「はっ、はーい」
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