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ピーンポーンパーンポーン
ホームルームの始まりを告げる鐘が鳴り始めると教室の中にいる者達も、外にいる者達も一斉に自分の席に着き始めた。
そしてその一分後、担任の後藤が教室に入って来た。
「皆さん、全員席に着いていますね。既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、本日から皆さんと勉学を共にする転校生がこのクラスに入ってきます。既に教室の外で待機しているので早速紹介したいと思います。御神君、入って来て下さい」
ちっ、野郎か。
ざまぁー見なさい、貴新。・・・・・男か、カッコイイ人だったら良いな。
男の子か。でも友達になれたら男の子でも良いや。
妙子が目線を教室の扉に向けるとそこには身長百八十五センチメートルは超えているであろう大柄で小顔な美少年が立っていた。
妙子は目を奪われ、思わず「あっ」と声を発してしまった。
解き放たれる颯爽と八頭身はあるであろう抜群のスタイル、美しい曲線を描く奥二重、長い睫毛、欧米人並みに高い鼻、薄い唇、シャープな骨格、ナチュラルロングの髪型が一瞬で教室の女達を虜にした。
おっ、俺よりカッコイイ。
超カッコイイじゃん。
カッ、カッコイイ。
「御神君、早速自己紹介をして下さい」
「はい、本日から皆さんと同じクラスメイトになります御神蓮司と申します。
親の転勤により本日からこちらの高校に転校して来ました。不束者ですが、皆さんと直ぐに昵懇出来るよう精一杯努めさせて頂きますので、どうかこれから宜しくお願い致します」
御神が目線を正面とし、丁重にこれから付き合う仲間達に初めて口を開き、最後に軽く頭を下げた。
「皆さん、御神君が直ぐに学校生活に慣れるよう、打ち解けやすい環境を作ってあげて下さい。それから御神君の席はそうですね。・・・・・三堂君の隣が空いているのでそこに座って下さい」
この発言により大半のクラスの女達が肩を落とし、その女達の視線が一斉に冴えない男、三堂の方へ向く。
しかし、そんな事目もくれずプリンスは空席に向かって歩き出す。
「宜しくお願いします」
プリンスが造兵に丁重に言葉を掛けた。
「あっ、うん。宜しくお願いします」
造兵がよそよそしく言承けした。
三堂賢悟 ― 体格は中肉中背でルックスは中の上だが、成績は下位の方。
愚鈍、陰気な性格な為、大半のクラスメイトから煙たがれている。
「では、ホームルームを始めます」
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