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ほんの半刻ほどあと、ボクの正体に不審を覚えていた彼女の肉片を見下ろし小さく溜息を吐いてひとりごちる。
「あーかわいそかわいそ。ごめんねえぇ」
彼女に近付いたものは消さざるをえない。だって本当の彼女はもう組織に消されてしまったのだから。
今この場で彼女として生きる、ボクこそがそう、彼女の生きる証明となる。
彼女の顔を継ぎ、彼女の名を継いだ彼女の現身。
だから彼女を知る者を、彼女に近しい者を、ボクが彼女として息の根を止めて行こう。
彼女の存在を証明し、彼女の死を否定する。
それが続く限り彼女はこの世界に生きているのだから。
それがボクの推し活なのさ。
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