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概ね時間通りに到着したら、ホテルの粋なはからいでレストランを開けて待っていてくれた。新婚旅行の初夜だと知っていたからだろう。いいホテルだな。
是真さんが用意した料理ほどではないにしろ、なかなかのいい味だ。オレは待ちに待ったビールを平凛のお酌でついでもらい、一気に喉に流し込んだ。
「クゥ~ッ、これだ!平凛も飲むか~?」
「もう、ダンナ様、ご冗談を…」
オレはここしばらくの緊張から解放されて、気が大きくなっているみたいな感じだ。
ホテルはレストランは開けていてくれたが、温泉の大浴場はギルギリ間に合わなかったようだ。まあいい、今日の主役は平凛だもんな…。
部屋風呂も源泉かけ流しのいいお湯が来ていた。平凛と二人で入っていると、酔いの勢いもあってか、今まで屋敷で我慢してきたことを全て解放してしまった…。
上がると、二人で裸のまま、平凛をお姫様抱っこしてベッドに運んだ。あとは…大人の時間だな…むふふ…
まあ、当然だが平凛は初めてだったことを報告しておこう…。
翌朝、二人で日の出を湯舟で見たあと、昨夜のレストランで朝食を摂った。今日は長崎に向かい、観光をしたあとそこのホテルに泊まることになっている。午前中は市内観光をしたあと食事をし、ホテルに一度チェックインした後は歩きで観光する予定になっている。
さすがに坂道の多い長崎、夕方前には疲れがきて早めにホテルに引き上げることにした。
夕食を食べ、風呂の後、平凛と部屋の大きな窓から街を見下ろすと、見事な夜景が見えた。高知ではどこにもない景色だったし、こんなシチュエーションで見たら、そりゃロマンチックにも見えるよな。
オレは平凛を後ろから抱きしめ、
「平凛、オレな、君の事この三年間ずっと好きだったよ…。オレの中には平凛、君だけがいたんだ…愛してるよ…」
「嬉しい…私も、ダンナ様だけを愛しておりました…。もちろん、これからもずっとでございます…」
「わかってるよ…大事にするから…」
平凛は振り向きざま熱烈なキスをしてきた。あとは…言わなくてもわかるだろ?
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