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プロローグ
2080年代の世界。「世界平和」は既に失われていた。第一次世界大戦前後から覇権国としての地位を維持してきた米国が遂にその座を降り、科学戦争が激化していた。
先進国が「第二の居住地」を求める中、科学戦争を制したのは日本であった。
日本は得意としてきたゲーム分野・IT分野を拡張させ、ついにサイバー空間に「本当に人間が移住できる空間・装置」を完成させた。
――時は流れ、今は23世紀。新東京完成から既に100年以上経過していた。当初の目的通り、人々は戦争への恐怖を退けることに成功していた。
しかし、新東京では創立当時からある問題に悩まされている。
人々のストレスは蓄積され、やがてバケモノ――「心獣」と呼ばれる存在として人々の前に現れ、多かれ少なかれ被害を生む。
そして、心獣に対処し得る何かしらの特殊能力を持つ者、能力者の台頭。
――これは、そんな彼らの物語である。
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